愛情の問題とは『家のない少年たち』『ぶどうの木』……児童養護施設を訪問(1)

12月より児童養護施設の訪問スタート。素人かつ妊婦である自分の訪問を快く受けてくださる施設に感謝です。

お話を伺い、根本的な勘違い@勉強不足も知る。現在の児童養護施設は「親はいる、虐待や育児放棄により一次的に預けられる子どもたち」が、ほぼ100%なのですね。。。
(昔は孤児を受け入れアットホームな空気の施設も多かったようですが、現在は上記より「子どもを親の下に戻すことが目標であり、児童擁護施設は<一次的な利用施設>」になりつつあるとのこと)(幼い孤児については都道府県で養子縁組/里親制度が組まれるため、施設に来ることはない)

暴力だけでなく性的虐待も増加、親が収監されたり(虐待の要因も含めた)発達障害により育児放棄されるケースも増加。「親子」「兄弟」の意味も理解できず、人との距離/接し方で混乱する児童が周囲に暴言/暴力をふるう姿も珍しくなく、そんな子どもたち(2〜18歳)を前に心身を病んで辞めてしまう施設スタッフも少なくないとのこと。

家庭問題の背景として目立つのは、一人親家庭@シングルマザー。。。

我が身に叩き込む「実経験」とは違っても大変勉強になります。
当たり前ですが、施設にも各自の色があったり。メモも残しておこう。(エスオーエスこどもの村さま、率直で等身大な体験談や取り組みの話、脈々と続く想いが感じられるようで応援したくなった施設です)

児童養護に関連し、推薦いただいた書籍もいくつか読みました。



鈴木大介『家のない少年たち 親に望まれなかった少年の容赦なきサバイバル』


T川さまに「母子家庭に対する政策は改善されてきているが、孤児に対する政策はまだまだというのが現状と聞きます、この本、面白すぎてどこまで本当か分からないですが」と紹介もらいました。

振り込め詐欺や底辺層の共食いビジネス@貧困ビジネスに自らの活路を見いだしていく親の保護ない少年たちについて取材をまとめたルポルタージュ。確かに漫画やドラマのように面白かったです。。

『クローズ』等の不良漫画やドラマが嫌いと言う少年。
「イラッときました。高校に通えてるヤツが不良とか意味わかんねーし。そもそも俺ら高校行く選択肢ないじゃないですか

そして悲しいことに、そんな「不良」の世界においてもトップにあがっていくのは、良い学校を出た頭の切れる人間、人脈や財産を持つ親がいる人間だったりする現実

「ここ——まともな親も教育もなく野ざらしで育ってきた過去から抜け出せるっていう自信を教えてほしかった」

この本に登場する少年たちはまだ「真の底辺じゃない」と著者。
「文字も読めない。障害を持っていることも多い。貸し借りや義理という感覚も通じず人の気持ちも分からない。一生をブタ箱と娑婆の往復で過ごしどこかで刺されて死ぬ、そんな人もいることを、僕は知っている。」
「僕は、そんな彼らを知ってなおかつ、取材できなかった。」

「本当に、この世は不公平に満ちている。残酷で、強弱のピラミッドは底が知れない。」


坂本洋子『ぶどうの木 10人の“わが子”とすごした、里親18年の記録』


実際に沢山の里子を受け入れた(里親をされた)方の体験がまとめられた本。施設の方に推薦いただきました。

最初に受け入れた2人の子(純平くん3歳〜と薫ちゃん2歳〜)が中心に書かれていますが、なんと最終的に、、、

純平くんは問題を起こして施設に戻り、さらには盗んだバイクで事故を起こし、17歳で短い命を終えてしまう。。。。。

そしてそして薫ちゃんも(本の中では途中まで可愛い妹風味な女の子として書かれていたように思うのですが、、、)

最終章近くから「内実?」が突然明らかに。里親である著者のあばら骨を折る等、家庭内暴力をふるう女の子に育っており、こんな家いやだと家出して施設に戻ってしまって……

えーーーっ…………………!!!!!

著者はそれらの状況について
「薫の感情の激しさは、生まれながらの心の傷が原因だと知っていました
「里親の無力がくやしくてたまりませんでした」
乳幼児期から親に見放された子が抱える心の大きな穴は、私たちがどこまで手をかけても埋め尽くせません。里親がいくら奮闘しても限界というものがあるのです」
と書いておられるのですが

えーーーーー。。。。。。。。。
自分に体験も実感もないため飲み込めない(飲み込みたくない)のかもしれませんが

そうなのか? そんなふうに決まって終わりなの?
「乳幼児期に受けたトラウマが原因で感情が不安定/他人を攻撃する傾向」という話は確かにあるようだけど、じゃあ乳幼児期がそうだった子どもたちはもう挽回の余地がないと言えてしまうの? 『家のない少年たち』『家のない少女たち』になってしまうの?

どうもこう、納得したくない複雑な気持ちで読み終えました。。。こういった疑問を抱けたのも、実体験をこうして本にしてくださっているからだと感謝しつつも、微妙な読後感。。。。。「実際に育ててみなさいよ」と言われるか。。


と、抱いた感想をウダウダ話していたら「そんな世界があるって想像がつかない」との声。

少しだけど私が想像がつくのは、昔ひょいと惚れてしまった人が、いつも盗難車、シャバ代の集金、薬の売買、謎の会合、等のあわあわ状態であり
※ちなみに「お前にはまともな男が似合う」とあしらわれていたが。(これは笑い話でしょーっと話していたら、意外とひく人が多いんだなと気づきまして、伏せているエピソード沢山である)
彼もそういえば母子家庭だった。でも。。。その時の私は狂犬の彼を保護したかったが、優しさを間違えたと後悔した。会わなくなって時間経過、久々に再会した彼(彼ら)は裏世界から足を洗い、トビ職の仕事を始めていた。彼の優しい男友は幼い子どもを連れていた。
「俺も含めて周りにはマトモな奴いないけど、やっぱりコイツ(子ども)は可愛いし、いい方向に進んで欲しい」
「悪いか良いかって言ったら、当然だけどね」

生まれと育ち、与えられる愛情、貧困、犯罪の関係。

と言いながら 何だか何だか ふと脳内に流れる音楽は
MC Eihtの「Menace」だったり

(日本語訳付きのMC Eiht「Menace」動画があった↓)


鬼の「小名浜」だったり してしまうが



なんだろう。すんませんまた書き散らし。

「せっかくのこの世界、楽しむ方法を探そうっ!」と伝えたい。でもそれは大人な私の押しつけか。

自分の旨とする事業は「今の施設の形」ではないかもしれないが、現在の児童養護施設の状況や課題、実際に労働が出来ない間も、引き続き情報収集と受けてくださる施設の訪問、続けようと思う。

おすすめの情報や書籍やあったら教えてください!


以下、施設のお話メモです(施設名は伏せる):

<メモ1:12/9>
・初期費用は5億ほどかかったらしい。創設者・新井氏の私財もあって可能に?と伺ったところ、ビックカメラとは一切関与ないと激しく否定された???
・幼くして親の亡くなった子どもたちは都道府県にて養子縁組をしてしまうので現在施設には親のいる子どもたちのみ。「親と子のニーズ双方が合致して?」「いや、子の立場側だけで考えます、子にとって一番良い親を選びます」(幼い子がどこまで判断できる??? それは建前な大人の視点では……???)
・運営は助成金メイン。寄付は100万程度。(あとで決算資料を見ると、「パソナ」が妙に訪問しているのが気になるような)
・2006年〜施設を新しく作るという話も聞くが、うまく立ち上げまでいっていない様子。
・施設の立ち上げ/運営で何が困難かと伺うと「施設を立ち上げるだけは出来ても、経験ある有能なスタッフの確保が難しいし一番重要でしょう」「私も20〜30年の経験あり、他スタッフも3年は経験がある」←門戸を閉ざすように(うまく立ち上げまでいっていないという話を先ほどされていたのは一体、、、)(初心者を雇わない=経験は他の施設でしてきてということ??)
・「子どもたちにとって第2の故郷としてあたたかいホームを目指しています」
・スタッフ:平均30代。子ども持ちは施設長を含め男性2人のみ。「(スタッフが自分の子どもを施設に連れてくるのは)有り得ないですよ。ここは仕事場ですよ。子どもたちも嫉妬してしまうだろうし普通の会社でも、仕事場に子どもを連れてくるってないですよね?」(え? さっきの「ホーム」発言は、、。)
・生活以外に、特別な教育の取り組み等をされているか? 今後必要なITとか? 「していますね」←その後が続かない 「どんなことですか?」「ボランティアさんによる学習です」「子ども用のPCやスマホも用意したり?」「それはないです、高校生以上ならアルバイトも許可しているので各自で」(え? 特別な取り組みって各自???)
・施設での横つながりはあるか?「ある。スポーツ大会を一緒にしている」
・心が荒れて暴力的になった子どもたちを家庭に戻すことが大事。
・「社会的養護(児童擁護)」「社会福祉法人の立ち上げについて」「都道府県ごとの施策」の学習を。

<メモ2:12/10>
・初代理事である佐々木様の祖父が、オーストリア・ウィーンの「エスオーエスこどもの村」に育成方法や理念/運営を学びにゆき(子どもの社会性)(そのため、留学生が遊びに来たり太陽光発電を寄贈してもらったり)本来は某商社から資金を出してもらい立ち上げる予定だったが突如×になり、いくつか所有していた土地も売リ払ってそれら私財を投じ、交通事故遺児のために立ち上げた施設。名称は使っているが現在「エスオーエスこどもの村」とは別運営。
・運営は助成金(サービス推進費と措置費)+多くの寄付金。キリスト教ではなく無宗教。
・現在は佐々木様の父が理事。家族での経営。幼い頃は施設の子どもたちと一緒に遊び一緒に叱られて育った、当時はアットホームな空気があったが、現在は虐待を受けた子どもたちが主であり昔の空気はない。例えば、高校生でも性的虐待を受けた子どもに幼い子の面倒を見てもらうことは不可能。幼児であっても男女別にすることでリスクを減らす措置も。現在は「安心安全」が重要。
・乳幼児用のスタッフ/設備は現在用意なく、2〜20歳(本来18歳だが自立まで)が対象。地域の児童相談所から委託、施設にいる期間は平均4〜5年。家庭の状況を見て1年未満も。(故郷というより一時利用施設になりつつ)女の子が増加傾向(2/3)。
・家庭問題の背景は、母子家庭が一番大きい。親が収監される子どもも。家庭の再建支援、そこまで着手できていないのが正直なところ。家庭支援の研修プログラム等を用意し始めているが、受講を強制はできない面も難しい。
・「神戸少年の町」。米ボーイズタウン。「Common Sense Parenting」
 http://www.parenting.org/common-sense-parenting
 「Second Step」
 http://www.cfchildren.org/second-step.aspx
・スタッフ:平均30代前半。男性は4人。学校卒業したての子も皆がんばっているが子育て経験のある50代女性が頼りになる。自分の子どもや妻も時々施設に連れてきている。「賛否両論あると思いますが、ひとつの家族を見せることでイメージが出来、距離が近くなるように思って。兄弟や親子という関係の意味がそもそも分からない子どもたちも多いんです」
・昔から「住み込み制」。水曜は全員参加の会議。週2日の休み(月火または木金の連休)は宿舎にいても外泊しても良い。事務は通い。昔は子どもに全人生を捧げてくださる先輩方がいたが、時代に合わせ「交替制」勤務も検討中。(アットホームな空気や子どもの安心感との天秤)子どもの暴言や暴力で心/身体が病み辞めてしまうスタッフも。定着率UPのためのプログラムも。
・病気の種類が細かくなったという要因もあり服薬する子ども/発達障害の子どもも増加。ADHD/アスペルガー。GHに住むには難しい。特別学校に通う子は車で毎日送迎する。
・周囲@地域が高齢化し子どもがいない、地域でイベントしても施設の子どものみ、他の子どもと触れ合う機会も減っているのが現状。
・他の施設とはマラソン大会だけでなく交流会やスタッフ学習会も。施設で特色あるので訪問を! 新城市の「ハチラク児童寮」
・新しい施設を立ち上げたいと時々耳にするし相談を受けることも。「見通しの不安定性」が問題としてあると思う、現状はどの施設もほぼ助成金頼り、打ち切られたら存続が難しい。
・学習も大事だが、何より心と身体をしっかり! フレンドリーホームや里親を検討してみても? 里親経験については書籍『ぶどうの木』を。
・子どもにとって、3歳までの心のケア(愛情)が大事と言われている。

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