備忘録:最近、本屋で購入して読んだ3冊。
■熊代享『「若作りうつ」社会』
オビは「年の取り方がわからない!」。
うーんそうだねそうだね、と頷きながら読み読み。
目からウロコは無かったけれど、同年代の精神科医さんによる興味深い現代の考察。
まぁアレです、ザクリとまとめてしまうと。
諸々の社会変化により
(産業のスピード/医療の進化/売上目的なメディアの演出/老死に向き合う宗教の衰退/格差による収入減/核家族ベース&子どもと成人の棲み分け=父親不在+母親中心&世代間コミュニケーションなし、等)
長生き+個人主義な社会の到来
↓
個人主義
=「いつまでも誰にでも愛される
キャラでいなければ」という圧迫
=誰もがいつまでも若くキラキラ☆を求める
↓
老いる自分と折り合えない<精神障害者>を
多く作りつつある
↓
そんな大人の影響が、
子どもの精神にまで出つつある現代。
(親への過剰依存/自己中、等)
最後にエリクソンの「ライフサイクル論」も
取り上げられ、ただいま私は保育士勉強中のため
「おぉ時節に合ってる」
締めは「老いと死に向き合おう」
「世代を越えたコミュニケーションを大事に」。
もう少し刺激的な解が欲しかったけども。
まーそこは、自分らで模索していきますか!
あと「世代を超えたコミュニケーション」について……
祖母と同居していた伯父家族では、伯母が
義母に対して大変我慢(苦労)していた&従兄弟は
「母を虐める祖母」という印象を持っており
祖母の入院時、見舞いに来る回数は少なかった。
そして、ケアマネージャーしていた母いわく
「そんな素敵な交遊できる立派な高齢者は少ない」
「皆、年をとるとワガママだし視野が狭くなる」
=世代間コミュニケーションでは、絶対に
「我慢をする人」の役割が必要になる。
デメリットも大きい。昔に戻るだけではいけない。
ということで、とりあえず
やはりお産の様子は皆で見たいし
(立ち会いと撮影よいじゃないの。ブチブチ笑)
やはり田舎で子育てしたいなーって思ったり
3~5年後には海外だ!!!って思ったり
(例の夢への現地調査&人脈作りも含め)
■青江覚峰『料理僧が教える ほとけごはん』
そら豆豆腐と枝豆豆腐の作り方、そして
その食べ比べを通じて季節の移ろい……
時の流れとともにその旬を大事にする、
=いつまでも現役にしがみつかず
年齢なりのつとめを行うことに想いを馳せる等
ふとした時に読み返したい、味わい深さ。
米国でのコンサル業を経て「人生とは」と悩み
僧侶になった著者KAKUさんの、料理を通じて
柔らかく包まれるような法話@仏教の教え。
前書で挙げられていた「宗教の衰退」に対して
私は「仏教に何かあるのでは」派?
仏教応援団?
なので、今後も応援団であります^皿^
(ただし我が母いわく「キリスト教のほうが
信仰の力で老死を向かえられるイメージある、
そもそも信仰できるかって問題はあるけど」)
■中野信子『脳内麻薬』
快楽物質=ドーパミンの仕組み/苦痛減少による快感/薬物の種類とその効果/人間関係・ゲーム・社会的承認といった各種依存への背景、等。
適正量のドーパミンは
「好奇心」「やる気」を即す。
……「依存」判定への転換はどこからなのでしょうか???
(人類全員が適正量の「社会的承認」依存
=ドーパミン分泌状態になれば、平和世界の到来!?)
(いや、「全員が満足で幸せ」て状態は無い!
ってそもそもな反論が出ますねー^^;)
過食依存になりやすいかどうかは「生まれつき」
ドーパミン受容体の量で決まるそうですが
他の依存もある程度、同様なのか?
後天的な「ドーパミン制御トレーニング」とか出来ないものか?
と、厨二なことも思いました。
そして、↑1冊目の現代考察本とあわせて
「今、社会的承認/周囲の評価を求める傾向、
人間関係や親への依存が増えているとするなら、
原因は社会環境の問題だけでなく
子どもたち自身の先天的な脳の構造@
ドーパミン傾向も変化していたりするのか?」
(または、産まれる子ども層の変化とか?
未婚者や産まない家庭が増えつつあることも?)
ということも思いました。
以上、3冊。すべて1冊目にも絡めつつ備忘録。
先日、実家で久々に読んだ新聞のコラム
「定年で仕事をリタイア、生き甲斐を見失い
奥さんの買い物への同行を断られたことに
<俺の人生詰んだ>とショゲる男性たち」
の内容も「ほえ」と切ない衝撃があったけれど
(仕事だけを生き甲斐に、周囲と同じような
人生設計であればOK!と、日本の成長を支え
進んできてくれた、団塊世代の現在の姿!?
我が父を想像して「確かに分かる気も……」
とも思いつつ…… 人生、時間を大事に……)
現代社会の諸々。
いつの社会も問題は潜んでいるのだろうけれど。
……とりあえず、笑顔は幸せを運び、
幸せは健康を運ぶそうです!(『脳内麻薬』)
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