図書館で、ふとジャケ借りした本。
ジョゼフ・キャンベル(1904生まれ)と
ビル・モイヤーズ(1934年生まれ/ジャーナリスト)の
対談を書籍化したもの。
『神話の力』(ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
一番衝撃を受けたのは、
カトリック・キリスト信者の立場で
●キリスト復活は隠喩
●天国や煉獄も隠喩
(神話も宗教もある意味においてはすべて真実、
ただし、隠喩としてとらえたときだけ。
隠喩を事実ととらえると誤っていく)
と堂々と言い放っているところだ。
「だから、仏教も分かるよね」的な。
本来のキリスト教って一体・・・・・・
すべての神話や宗教や、目覚めた哲学者等も、
実は言っていることはひとつ
なのでしょうか。
とした場合
敵対している宗教や思想って、では一体
何なのでしょうか・・・
(バチカンや、中東紛争や、オウム真理教や、
宗教によってこんなにも戦いがあるのに)
思考と探索を進めていこう。。。
うーむ
読みあさったオウム真理教関連の書籍やら
『宗教とは何か』(テリー・イーグルトン)
『精神の自由ということ』(コント・スポンヴィル)
(なぜかスポンヴィル殿だいすきだなぁグフグフ)
などなど〜とまとめて
【宗教とは】というエントリーを書きたいながら
どんどん気になることは多方面へと展開される
まったくジャングルですよ、ここは
(って、どこもそうかもしれませぬ)
(そして、何となく光が見えているような
楽しさもあるジャングルですけどね!)
以下、一部まとめつつ抜粋。
●境界線がない現代、そういう神話を我々は持っていない。
全地球的神話に近いのは万物には仏性があるという仏教か。
大事なことは、それを認識すること。
●聖書のなかでは永遠が引き退いて、自然が腐っている。
●神話の基礎とは理性の目。私の国籍ではなくて、理性の目。
私の宗教集団。私の言語社会ではなくて、理性の目。
●神話が負っている主要な課題のひとつは、あらゆる
生の冷酷な前提条件と知性とに折り合いをつけること、
●私たちが求めているのは、世界を経験するひとつの方法。
●宗教とは、実は第二の子宮みたいなもの。
人間という極めて複雑なものを成熟させるために。
自分に正しい動機を与え、自分を行動させるために。
●あらゆる宗教はなんらかの意味で真実です。
隠喩として理解した場合には真実なのです。
ところがそれ自体の隠喩にこだわりすぎて、隠喩を事実と
解釈してしまうと動きがとれなくなってしまいます。
●【再生は、天国と同じように、ひとつの隠喩です】
と答えるしかありません。
●人生はひとつの試練であり、それをくぐり抜けなければ
生命の束縛から解放されないという考えは、
比較的高度な宗教だけに属しています。
原始的な種族の神話のなかにはそういうものが
見当たりません。(理由は)わかりません。たぶん(後略)
●シンボルは体験を説明するのではなく、それを暗示する。
●(現代の)私たちの思考は、言語的、談話的、羅列的。
語句よりもイメージのほうがリアリティに富んでいるのに。
●(宗教、現代の芸術もその体験への入り口を
与えられるはずだが)現実にはそうしていない。
(そして現代の)宗教は神秘体験を与える代わりに、
社会問題と倫理についてのお説教をしています。
●究極的なものは、それがなんであれ、存在と非存在という
カテゴリーを超えているということです。
<ある>とか<ない>とかいうカテゴリーを。
ブッダはそれを【それは在り、かつ無い。
在るでもなく、無いでもない】と言ったと伝えられています。
●あなたがなにをやろうと、それは他の誰かにとって悪です。
これは被造物すべてにとってのアイロニーのひとつです。
善と悪とは今あなたが置かれている立場に対して相対的です。
●【歴史は、そこから私が目覚めようと努力している悪夢だ】、
そこから目覚める方法は、恐れないこと、
そして、そのすべてがいま在るがままで、全創造の途方もなく
巨大な力の顕現だと認めること。
●【あなたにとって、私にとって、とるべき道は
“YES”ということです】
●永遠とは時間領域内のあらゆる思考が切り離している
<いまここ>の次元。ここで永遠をとらえない限り、
他のどんなところでもそれはとらえられません。
天国では非常に楽しい時をすごすので
そこでは永遠のことなど考えもしないでしょう。
いまここで、善と思われるものであれ
悪と見なされているものであれ、
とにかく万物すべてにおいて永遠を経験すること、
それこそが生命の機能なのです。
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