現代の仏教界を描く青春小説『スリーピング・ブッダ』


『完全教祖マニュアル』を読んでウケまくっていた今日この頃ですが、同じく軽いテイストながらも衝撃受けた本があったな……と思い出し、書き残しておきます。

注意! この本はフィクションです^^;


「救い」を求め、理想を胸に、僧侶(住職)となった隆春と広也。
ところが、そこで出会うのは
強い権力を持つ僧侶の後ろを、ただ追うだけの一部の僧侶。
修行が辛かった憂さを、後輩に対して晴らす一部の僧侶。
夜にお寺を抜けだして、町で豪遊している一部の僧侶。
「救おう」という想いも、信仰心も、感じられない一部の僧侶。
フィクションとはいえ、上記のような「日本の仏教界の現状」は一部においてニアリーイコール真実だろうな~……なんて勝手に感じていますが、そんな問題よりも(よりも!?)衝撃的な展開が待っています。

後半、胸が締めつけられるような人生劇。

「理想」とは何でしょう。
「救い」とは何でしょう。
「宗教」とは何でしょう。


新興宗教の成り立ちにも思考が飛びます……(遠い目)

フォロワーの存在がリーダーを作り組織を作る。

仏教もキリスト教も、最初は(当然)新興宗教だったわけで。

同じ想いを抱いていたはずの仲間が別の道に分かれていく、それも、「縁起(仏教)」「神の思し召し(キリスト教)」である、と、宗教者たちは納得するのでしょうか。

「軽く読めそうな小説~」と図書館で気軽にジャケ借りしましたが、後半は予想以上の衝撃、考えさせられる結末です。

0 件のコメント:

コメントを投稿