なぜ私は「子連れ勤務」をしたいのか(1)世界の孤児→日本の児童養護の現状→子育ての閉塞感?


今後の進路について悩む脳内を、整理しがてら書いてみます。

「次世代の保育」を軸にしたいと想ったきっかけ

プロフィール記載のとおり、昔から出会いの広がる場が好きだったので「将来は田舎で人が交流するカフェを開きたい」と思っていた。でも、もうひとつ「思いや仕組みの軸が足りない」と感じていた。

 その軸を求めて「金融資本主義の次」等々を情報収集する中で2011年の震災、それ以降(汚染問題はさておき)ずっと気にかかっていたのは震災孤児の存在だった。「もし行き場がないなら未婚だけれど一緒に暮らせたら」と強く思った。この思いはつまり、「自分はこの世界を十分に楽しんだ、まだ楽しんでいない次の世代が困っているなら、彼ら彼女らがこの世界を楽しめることに自分の時間と労力を使いたい」 こういうことだった。

人生は1回限りのエンターテイメントだ。例え人生が束の間の夢だとしても「次世代に対しても 素敵なエンターテイメントを残せたよ!」そんな夢の終わりだったら最高です。

その思いで改めて世界を見ると、食糧不足や紛争等で命の危機に直面している子どもたち。世界の孤児たち。「食糧あり紛争なく少子高齢化で土地も余るだろう日本を使って、その子どもたちの命を守ること(保育)できないだろうか?」そんな妄想のような野望を抱いた。

自分が保育に合っているか何ができるかは未知数だが、この想いを軸にしよう。

日本の子育て環境は病んでいる? 里親/ファミリーホームという新たな選択肢

保育事業などまったくド素人の自分、まずは知識と経験。ベビーシッター体験をしたり、基盤となるだろう「保育士」の試験を勉強中、主人と出会い結婚、実子を身ごもる。 しかし妊娠しても想いは加速するばかり。

「児童養護施設(旧:孤児院)で、少しでも働けないだろうか?」

児童養護の現場を知りたく何か貢献したく、日本の児童養護施設をいくつか見学させてもらったり関連書籍を読んだりする中で、初めて「日本の子育て環境が病んでいる」事実を知る。「虐待が増え、子どもの6人に1人が貧困状態、児童養護施設は常に満杯」「虐待を受けた子どもたちは心身が病んで荒れがち、それを受ける職員も心身が病んで辞めがち」(=妊婦や乳幼児の親が働く場として勧められない?)。

「児童養護施設で直接働くのではなく、まずはボランティアやショートステイ/トワイライトステイ、里親制度、将来的にファミリーホームの運営等はどうか?」との助言に、里親制度説明会や里子さん里親さんの体験談を聴く会にも足を運ぶ。

「児童養護施設等の事業は(里親もファミリーホームも)国の措置費と自治体の補助金が頼りであり身動きがとりにくい、独自の財源づくりも今後の課題のひとつです」という施設の方の言葉も、心にひっかかる。

出産して体感した「子育ての閉塞感」「社会からの孤立感」

実子を出産、実際に子育てして「子どもと離れてまでは仕事をしたくない」と(仕事人間だった私が……)思ってしまうほどの子どもへの深い愛、そして反面、虐待につながるかもしれない「現代日本での子育ての閉塞感(孤立感)」の双方を体感する。


とある先輩には「日本はそれでも恵まれている、紛争地帯等の子どもとは問題の次元が違う。(だから日本より世界に行け)(世界の子どもたちを思う視点は大事)」と、ある意味、嬉しい言葉をいただいたものの、日本の子育て環境を楽しいものにしたい。日本の子育て環境が楽しいものでないと、世界の孤児を受け入れなんていう野望は夢のまた夢?

・閉塞感が減る。日本で子どもと生きることが楽しいものになる。
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・虐待が減る。日本で幸せに育つ人々が増える。
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・日本の児童養護そして日本の社会に余裕が生まれる。
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・「世界の孤児を日本で受け入れる」案が夢でもなくなる?

安易な思考回路ですみません……(^^;)

では、今の日本で一体、何が子育ての閉塞感を生んでいるのだろう???
自分自身を振り返り、大きく感じているのは次の2点。

◆大人中心の現代社会、自分も含めた大人たちが子育てを知らない。核家族化や地域社会の崩壊により、子どもと触れ合う機会が減っている。
◆上記のような社会で自己実現することを知った女性たちが、突然「(これまで触れたこともない)子育てだけで日々過ごしなさい」とされる疎外感、孤独感、充実感の減少(と感じてしまうもの)。

仕事をすれば疎外感は減るかもしれない。しかし仕事(大人中心の社会)は子どもを遠ざける。子どもが遠ざかると子育てを知らない大人はどんどん増えていく。このニワトリとタマゴに、どんな解決策があるのか。

子どもと一緒に仕事する=社会とつながり子育てHappy+児童養護の独自財源にもつながる!?

近所で出会った新生児のお母さん多数が「出来れば子どもと離れたくないが」と話す。離れたくない、しかしそれでは社会からの疎外感は拭えない。子育て後、無職というブランクあっての再就職は難しい(疎外)という説もある……。

そこで、「子どもと一緒に仕事する」。

子どもと一緒にいて社会とつながることが出来るなら、大人中心の社会と子どもとの距離を近くしていけるなら、閉塞感は減り、日本での子育ては楽しいものになるかもしれない。

さらに、児童養護施設等の独自の財源づくりについても、「子どもと一緒に仕事する」。

現制度のファミリーホーム等で兼業は部分的にしか認められないが、「永続的に、子どもと一緒に生きながら収入を得られる方法」を確立できれば、助成金の打ち切りを恐れず/他の家族の収入に依存せず、子どもたちを受け入れられるかもしれない。

そうだ。どちらからも可能性を感じる「子どもと一緒に仕事をする」という思いつき、実子と共に挑戦してみよう。


——「なぜ私は「子連れ勤務」をしたいのか(2)」に続きます——