私たちは本当にその問題を解きたいだろうか?
📚谷川嘉浩『スマホ時代の哲学 失われた孤独をめぐる冒険』2022/11初版
📚笛美『ぜんぶ運命だったんかい――おじさん社会と女子の一生』2021/7初版
📚尹雄大『モヤモヤの正体 迷惑とワガママの呪いを解く』2020/1初版
2015年、子育てを実体験しながら読んだ、中野円佳の『「育休世代」のジレンマ』。 「男性と同等にバリバリ働いていた自分こそが女性たち(とその背後にいる子どもたち)を苦しめていたか!?」 激しい自省を受けた衝撃の一冊だった。
それと同じレベルで、『スマホ時代の哲学』を読み終えた第一印象は 「いつまでも学び続け、変化に適応、成長し続け……という姿勢こそが社会を苦しめているのか!?」と強い自省。
ただ、「そういえば、この本も……」 思い浮かんだ本たちを本棚から引っ張り出し、重ね合わせて全体を読み返し
あぁ、そういうことかもしれない。
このあたり、全て繋がっているなぁと
それらの本を並べてみました。
(本当はまだまだあるけど)
📚加藤諦三『「日本型うつ病社会」の構造―心理学者から見た停滞する日本の現状と未来』2003/4/初版
📚山本七平『なぜ日本は変われないのか 日本型民主主義の構造』2011/12初版(1975~1976年の連載)
📚ロバート・ハイルブローナー『二十一世紀の資本主義』1994/2初版
からの
📚G.M.ワインバーグ+ゴース,D.G.『ライト、ついてますか 問題発見の人間学』1987/10初版
日本人の伝統社会、そして今。
🚩『スマホ時代の哲学』の自分的ポイント……
・現代はつながりやすく切れやすい関係が広がり、変化と成長を要求し続ける社会、「自分が変われば世界も変わる」「本当の自分」と自己啓発が急増、自分の心の多様な声が消され、インスタントで明快な刺激や判断・共感を消費し合っている。
・今必要なのはモヤモヤに向き合うこと、自分も世界も理解しきれないという立ち位置で(だから知りたい)有用性や他者の評判とは関係ないところで向き合い続けること。
🚩『ぜんぶ運命だったんかい』の自分的ポイント……
・日本の「終身雇用」は「支えてくれる専業主婦(女性)がいる男性」を前提とした働き方だった。
・女性が男並みに働いても「頭打ちの出世」「結婚できない」、結婚してもワンオペ育児で「旦那デスノート」をSNS投稿する女性たち。
・よく見ると、政治がおかしい。メディアがおかしい。小さくても声を上げていこう。
🚩『モヤモヤの正体』の自分的ポイント……
・個人より「みんな」との調和を重んじる日本、さらに現代は「お金を稼ぐこと」等の結果を重視、自分の体感を否定されて生きてきた傷があり「常識では」と他罰傾向や「みんなの中で」と正解を求めすぎる。
・弱さや迷惑=自信が迷い戸惑うことから逃げず、「理解しきれない」他者とのせめぎ合いに一歩を踏み出すことが大事。
🚩『日本型うつ病社会』の〆(一部を抜粋)……
・(日本は欧米とは伝統が違うのに)個人主義を誤って解釈して導入し、次に、日本に適していた年功序列や終身雇用を誤ってあっさり壊してしまった。
・いくら経済的指標をよくしても、日本国民は生きるのが楽しくなったとは感じていない。
・逃げ方が分からず人と協力して何かするのが不得意な日本人、「成長は良いこと」「大変化のトップランナーを目指せ」といった生き方をやめる一歩を踏み出すことから。
🚩『なぜ日本は変われないのか』の自分的ポイント……
・日本は欧米と違い「忘れる」「上書きする」伝統で現時点にしか興味がない(「歴史の一点」的な継続意識がない)、そのため史実も矛盾。
・擬制の血縁集団のような「家族」で成り立ってきた社会。目的を持ったシステム的な「組織」がないので「個」もなく、無秩序。善悪などの正当はなく、自然発生的「なるようになる」がベース。
・そこに西欧の仕組みがきて混乱、「政治化」と「非政治化」を繰り返している。
・西欧を模範にするのでなく、日本の伝統をおさえた社会変革の方法が必要。
🚩『二十一世紀の資本主義』の〆(一部を抜粋)……
・スウェーデンは資本主義の明るい例だが、大きな前進は見込めない。超える道は、市場の圧力やインセンティヴに寄らない方法で、全ての市民が「参加」する社会。一部の意思決定ではなく、討議と投票による広い共通の意思決定が行われる社会。
あぁ、そういうことかもしれない。
このあたり、全て繋がっているなぁと
それらの本を並べてみました。
(本当はまだまだあるけど)
📚加藤諦三『「日本型うつ病社会」の構造―心理学者から見た停滞する日本の現状と未来』2003/4/初版
📚山本七平『なぜ日本は変われないのか 日本型民主主義の構造』2011/12初版(1975~1976年の連載)
📚ロバート・ハイルブローナー『二十一世紀の資本主義』1994/2初版
からの
📚G.M.ワインバーグ+ゴース,D.G.『ライト、ついてますか 問題発見の人間学』1987/10初版
日本人の伝統社会、そして今。
🚩『スマホ時代の哲学』の自分的ポイント……
・現代はつながりやすく切れやすい関係が広がり、変化と成長を要求し続ける社会、「自分が変われば世界も変わる」「本当の自分」と自己啓発が急増、自分の心の多様な声が消され、インスタントで明快な刺激や判断・共感を消費し合っている。
・今必要なのはモヤモヤに向き合うこと、自分も世界も理解しきれないという立ち位置で(だから知りたい)有用性や他者の評判とは関係ないところで向き合い続けること。
🚩『ぜんぶ運命だったんかい』の自分的ポイント……
・日本の「終身雇用」は「支えてくれる専業主婦(女性)がいる男性」を前提とした働き方だった。
・女性が男並みに働いても「頭打ちの出世」「結婚できない」、結婚してもワンオペ育児で「旦那デスノート」をSNS投稿する女性たち。
・よく見ると、政治がおかしい。メディアがおかしい。小さくても声を上げていこう。
🚩『モヤモヤの正体』の自分的ポイント……
・個人より「みんな」との調和を重んじる日本、さらに現代は「お金を稼ぐこと」等の結果を重視、自分の体感を否定されて生きてきた傷があり「常識では」と他罰傾向や「みんなの中で」と正解を求めすぎる。
・弱さや迷惑=自信が迷い戸惑うことから逃げず、「理解しきれない」他者とのせめぎ合いに一歩を踏み出すことが大事。
🚩『日本型うつ病社会』の〆(一部を抜粋)……
・(日本は欧米とは伝統が違うのに)個人主義を誤って解釈して導入し、次に、日本に適していた年功序列や終身雇用を誤ってあっさり壊してしまった。
・いくら経済的指標をよくしても、日本国民は生きるのが楽しくなったとは感じていない。
・逃げ方が分からず人と協力して何かするのが不得意な日本人、「成長は良いこと」「大変化のトップランナーを目指せ」といった生き方をやめる一歩を踏み出すことから。
🚩『なぜ日本は変われないのか』の自分的ポイント……
・日本は欧米と違い「忘れる」「上書きする」伝統で現時点にしか興味がない(「歴史の一点」的な継続意識がない)、そのため史実も矛盾。
・擬制の血縁集団のような「家族」で成り立ってきた社会。目的を持ったシステム的な「組織」がないので「個」もなく、無秩序。善悪などの正当はなく、自然発生的「なるようになる」がベース。
・そこに西欧の仕組みがきて混乱、「政治化」と「非政治化」を繰り返している。
・西欧を模範にするのでなく、日本の伝統をおさえた社会変革の方法が必要。
🚩『二十一世紀の資本主義』の〆(一部を抜粋)……
・スウェーデンは資本主義の明るい例だが、大きな前進は見込めない。超える道は、市場の圧力やインセンティヴに寄らない方法で、全ての市民が「参加」する社会。一部の意思決定ではなく、討議と投票による広い共通の意思決定が行われる社会。
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