映画「小学校〜それは小さな社会〜」見てきました。
ただただ日本の普通の小学校の1年間、入学式から卒業式までが撮られているだけなんだけど、色々なことが頭をよぎる映画。
学校とは。子どもたちの育ちの方向性とは。
色々の中で、一番強く残った思いは「先生たちに乗っかっている重荷を軽くしないと……」
映画の舞台は世田谷区、ある程度しっかりした親子と先生たちの世界だと思う。地域ごとに学校や先生ごとに少しずつカラーは違うだろうけど、でも根本はきっと同じ。
やっぱり日本は軍事教育がベースなんだな、と思わされた。「主体的な教育を」「自分らしさを発揮」と言いながら、先生たちもピシッと並び統率をとり「はい」の手上げを指導し……「(年度途中では)もうダメかと思った時もありました」 先生たちは何かと戦っている、でもそこに本当に保護者や社会がコミットしているのか。
AIなど技術進化で変化すさまじい現代に誰も答えを持っていないのに、学校にいた時間だけが子どもの人生ではないのに……
本当に「小さな社会」だ。先生たちが頑張っている分、何だかとても切なくなったし、一部の様子に、親が「自分の子育てに問題があると周囲に思われたくない」と怒りすぎてしまう現象(それが麻痺してしまう状況)に近づいてしまう危うさも感じたし 「確かにこんな学校じゃ行きたくない」
私自身の子どもの頃を思い出そうとしても、学校や先生への思い入れも記憶も少なく(一度社会人を経験したファンキーで面白い先生が記憶に残ってる。勝手に四コマ漫画かいて後ろに貼り出してたら「センスいいよ!」と褒めてくれたりサボり中におしゃべりしたり)
きれいに並んで演奏する子供たちがゴールなのか、もしその年に音楽好きじゃない子たちばかりだったらどうするのか、「飴と鞭」でその役割を誰かに誘導するんだろうか、それって個性なんだろうか、違和感と共に「でもこれが日本人の性質=電車でも静かにスマホを見てエレベーターでは右側に並びゴミの落ちていない町」日本人の集団性を作り出しているのも確かだと……
昔はこの教育が日本にとって正解だった(上の言うことを聞いて周囲に合わせて戦争に行ったり経済成長の中で定年まで会社に勤めて総中流として幸せになったり)
でも今はもうその社会が崩れてる、その社会を知る大人が子どもを育てている現在。社会と教育が少しずつアンマッチを起こしつつあり、不登校の子が増えていくんだなと改めて理解できたような……
もっと先生も学校も、子どもたちも、地域やいろいろな大人と混ざり合う育ちがあったほうがいい。それぞれが勝手に負荷を抱え込まず、みんなで楽になって、何が大事か話しながら未来に進んでいきたい。
何となくの前例踏襲を続けるのでなく、きちんと方針を整理して。先生たちの負荷が高いなら、きちんと報酬や立場の向上をして。
観た方々と意見交換したいと思わせられる映画でした。子どもや学校に関わる人たちに、見てほしい!!!
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