知らなくて当然かも
「私の人生はこの箱庭のようにうつろいやすく儚いものだ」
『十二国記』に続くハマリアニメ『巌窟王』です。
ラスト1行に胸をうたれる本を読み返すように
何度も何度も、ラストの曲挿入部分を見直した。
最低でも10回は見直した。
1番心に残ったのはクランツの死ぬ直前の手紙。
『憎むな。
愛と憎しみは同じだから。
憎しみも愛する気持ちから生まれたんだ』
昔、友人と話していた。
方向が間違うと、愛は悲しみになって憎しみになる。
人間は忘れることが出来る生き物です。
だけど、忘れたつもりでも心に何かがよどむんだって。
愛があったから憎しみが膨れ上がる。
気持ちを忘れても、ゼロには出来ない。
もう100%誰かを信頼して愛することはない気がする
と感じた気持ちを、ゼロには出来ない。
目に見える、人に対する憎しみじゃない憎しみ。心の陰。
だけど『憎むな』って唱えようと思った。
愛があったから憎しみは生まれたんだ。
愛があったから。愛があるから。愛をもらったから。
(2006/10/21)
『モンテ・クリスト伯』(デュマ)が原作のアニメ。
小学生の頃、読んだ本で好きだった『巌窟王』。
(上記を子供向けに短くまとめ読みやすくしたもの)
ただ、『“岩”くつ王』と誤って覚えていたために、
しかも、牢獄から脱出するシーンばかりを
集中的に覚えていたために、「あの本は夢だったのか、
見当たらないし誰に聞いても分からない、、、」
巡り巡って、このアニメで再会しました!
(本『モンテ・クリスト伯』も改めて堪能。)
本は、モンテ・クリスト伯爵=エドモン・ダンテスの
視点で書かれていますが、アニメはその敵である
フェルナンの息子・アルベールが主人公という斬新さ。
なのでアニメだと若干、登場人物の善人ぶりが上乗せ
されているかなといった印象もありますが
映像もすばらしく、音楽もすばらしく、
とにかくすばらしい。
芸術的、美的な、高品質のアニメです。
最終章、エンディングは「感 無 量」・・・
本当に何度、このピアノから始まるエンディングを
リピートしたことでしょう。
すばらしすぎる曲。
この曲の歌詞を聞いて・読んでいるだけで
またも涙が出てしまいそうだ。。。
『心にもない残酷な言葉
そして嘘もあった
君を泣かせるつもりはなかった
愛は私達を弱くする
そして強くする』
さらに、この曲をアンコール。
(上記動画は本当のエンディング部分なので、
それを見たくない場合はこちらで堪能を!)
ダンテス。次は、幸せになって。
――「待て。しかして希望せよ。」――
※ダンテスの哀しく冷たく強い瞳は
「孤独・長い時・復讐」=『ぼくの地球を守って』の
シオン(に感じるもの)も同じ方向だなと、ふと。
0 件のコメント:
コメントを投稿